稲作

【2024年】自然稲作①苗代作り・温湯処理

 4月も中ごろになり、田植えが6月予定なので水稲の苗作りに着手します。今回は「苗代」作りと籾種の「温湯消毒」を行いました。僕が一番楽しいと思うのは「苗作り」です。生長を見ていると子育てと一緒だなと感じています。

苗代作り

 苗代は聞いたところ3種類あり、陸苗代、水苗代、折衷苗代です。それぞれメリットとデメリットがあります。詳しい説明は割愛しますが、僕は「折衷苗代」で苗作りをしています。折衷苗代は発芽まで陸苗代で、発芽後は水苗代に切り替えて育苗するやり方です。はじめの頃は水苗代を行っていたのですが、ビニールハウスなどの設備が無く屋外に保温シートをトンネルにして育苗していました。低温で発芽までに時間がかかり「苗立枯病」を発症して失敗しました。そのことから発芽初期が需要である事に気が付き、地温を保てる陸苗代からスタートする事にしました。

 春起こしをした直後の状態です。ここから整えるのが大変(-_-;)

 鍬やスコップ、レーキなどを用いてここまで整える事ができました。苗がある程度大きくなったらここに育苗箱をならべます。

籾種の温湯消毒

 野菜の種であればこのような手間はないのですが、水稲は多くのウイルスや細菌にさらされることになりますので温湯消毒はかかせません。慣行農法は農薬を使うため比較的容易に消毒できます。温湯消毒はうるち米で60℃のお湯に10分間浸漬します。

 10分間60℃をキープするように途中で「差し湯」をして温度を保ちます。

 消毒後粗熱を取るために冷水に浸します。通常ならこの状態で「塩水選」を行いますが僕は「風選」を前もって行っておきました。塩水選を行うのがベストなのですが、水に塩を溶かすのに塩の量と手間がかかるため控えています。

 このあと浸漬処理をします。この籾種は「コシヒカリ」で、催芽処理まで積算温度100℃今の季節だと20℃前後水温がありますから、5日ぐらいで催芽処理となります。今年は自家採取した籾種なので発芽具合はどうなるか?楽しみです。

まとめ

 自然稲作も今年で4年目になりますが、全く収穫できなかった年もあれば、それなりに収穫できた年もあります。去年は1㎏の籾種から80㎏お米を収穫する事ができました。単純に80倍です。自家用で稲作を行う方の多くは苗を購入していると思います。僕は種から育てる事にこだわりがあるので、まずは種まきからです。収穫まで大変ですが収量が少なくても収穫できたときは嬉しいものです。

 祖父が現役だった頃は慣行農法で稲作をしていました。除草も除草剤を畦から投げるだけで済んでしまいますし、とても効率が良いです。一時は稲作から離れて大豆を栽培して時もありましたが、やはり水田は水田として扱うのが妥当だと思い、それを期に慣行農法から自然栽培に切り替えました。これからは肥料や農薬に頼らない栽培方法は当たり前でなくてはいけないと思います。自然と接する仕事ですから、極力環境に負担を掛けない心がけが必要ですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました!