毎年農事暦を参考にして栽培計画をたてるのですが、最近では気候変動の影響で農事通り作付けしても上手く生長しない事が多くなりました。ハウスや灌水設備などを使わなければ、完全に自然任せとなりますので、安定して収穫するのは難しいと言えます。ここで一つ言えることは「食料調達が目的」だという事です。お金を得るためであるなら、その品目をどんなことがあっても栽培する事が前提です。しかし食糧を得るためなら前年の気候を参考にして、例えば去年は雨が少なかったから今年はあまり水を必要としない作物に切り替えたり、作付ける品目を変えてしまうのも手法であると言えます。
農業聖人である二宮金次郎のエピソードで、ナスを食したときに夏収穫したナスが秋ナスの味がすると言って、来年は冷夏になるかもしれないと予想したといいます。そこで来年は米を作付けする代わりに寒さに強い稗(ひえ)の栽培を百姓に命じたという話があります。基本は自然観察ですが時として五感を生かす事も重要であるといえますね。
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