意外と混同されやすいのが、「炭素循環農法」と「有機農法」の違いです。大きな違いを簡単に言えば、「炭素比率」と「窒素比率」の考え方にあります。炭素循環農法は、炭素比率の高い資材を活用することで、糸状菌などの土壌微生物の働きを活発にし、土を育てていく農法です。一方、有機農法では、動物性堆肥や米ぬかなど窒素分を多く含む資材を使用することがあります。これらは作物の生育に役立つ反面、投入量や分解状態、水分条件によっては、土壌が嫌気状態となり、腐敗傾向になる場合があります。炭素循環農法で使われる代表的な素材は、炭素比率の高いものです。例えば、丸太、木の枝、カヤ、茎の硬い草、麦わらなどがあります。対して、有機農法でよく使われるのは、動物の糞を堆肥化したものや、米ぬか、稲わらなどです。なお、稲わらも炭素を多く含む資材ですが、木質資材や麦わらと比べると分解が早い特徴があります。

↑米ぬか、稲藁、もみ殻を用いた堆肥です。仕込んだばかりの物