断根栽培

誰でもできる?特殊な育苗方法【鉢上げ編】

自然栽培をする上で気になる事といえば、病気、害虫、収量ですね。自然栽培では一度発生してしまうと打つ手がない事がほとんどですが、そのリスクを少しでも軽減できればそれに越したことはありません。

というわけで今回はその中の「病気」に強い苗を育苗するという事を試験してみる事にしました。その名も断根(だんこん)栽培、やり方はシンプルで、本葉が出たところで茎と根を切り離し、茎を土に差し込むだけです。これを行う事で病気に強い苗が出来るという事です。本当に大丈夫なのか⁉と思いつつ、試験をしてみる事にしました。

今回試験する為に用意したキュウリの苗です。野性種に近い品種なので少しぐらいの事でも平気であると思い選びました。

ポットに土を詰めていざ開始です!

ウリ科は鉢上げ判断がちょっと難しいですが、本葉がちょこっと出たところで行うようにしています。ちなみにやさいの根の匂いを嗅いでみてください。やさいを食べた時の風味が分かりますよ。

このように茎と根を切り分けます。スパッと切ったほうが良いのでカミソリを使った方が良いと思います。

上の列は通常の鉢上げをしたキュウリです。下は断根を施したものです。現時点では特に問題はありません。

午前中に鉢上げを行いました。これは午後のキュウリの様子で多少しおれはじめています。

二日後の様子です。一つは虫に食べられてしまいました。双葉の食害だけならよかったのですが、芯を食べられてしまったのでこのキュウリはおそらくダメだと思います。他の4鉢は双葉がしおれていますが、本葉が生きていることが分かります。これは上手く行くかも知れません。底面給水を施してあります。

こちらは通常鉢上げで順調に生育しています。

まとめ

ウリ科のやさいで初の試みでした、今のところ枯れる様子はなく、上手く行きそうな感じで楽しみです。水分を切らしてはいけないと思い、「底面給水」をしています。ある程度生長すれば「根」が出てくると思うので、水差しで給水する事にします。水をあげ過ぎると徒長の原因にもなりますし、ナスは茎が曲がる現象が起きてしまいます。育苗の基本として水やりは重要です。

病気に強くなる「接ぎ木」という手法もありますが、苗と台木を一緒に育苗しなくてはならないので手間がかかってしまいます。それと比較して断根栽培は容易にできる事がメリットです。ちょっとマニアックですが試してみてはいかがでしょうか?経過は追って報告しようと思います。

最後まで見ていただきありがとうございました!