炭素循環農法について

炭素循環農法とは糸状菌を用い窒素固定細菌と植物の根を結合させ植物に窒素を供給する栽培方法です。重要な要素は【菌根菌】

菌根菌とは?

生きた植物と共生関係を築いて生活している菌で、菌糸を土の中に張り巡らせ、植物の細根部に共生して菌根をつくります。菌類(きのこ)はチッ素やリン、カリウムなどの無機養分や水を吸収し、自ら利用するとともに菌根(植物の根と菌類が作る共生体)を介して植物にもそれらを届けます。一方、植物は光合成でつくった糖類などを菌類に与えます。菌根菌のきのこの例としてマツタケやホンシメジ、トリュフなどがあります。炭素循環農法は糸状菌の特性を利用した農法です。

炭素循環農法の実際

実際にどのようにして炭素循環農法の畑を作るのか解説します。
内容はとてもシンプルで、高炭素有機物、木材、竹、茅などを使います。
広い範囲を炭素循環の畑にする場合、バークチップ、竹チップ、キノコの廃棄菌床を入れ浅耕します。
浅耕しかたは、一年目は10㎝、二年目は20㎝と毎年10㎝ずつ深く、耕していきます。ただい広大な面積の場合毎年何トンもの
高炭素有機物を入れなければなりません。土を作るのに時間がかかります。

窒素飢餓状態になる

高炭素有機物が土壌に取り込まれると微生物分解が活発になります。 分解初期には微生物が急激に増殖するため、土壌中の無機態窒素が微生物に取り込まれ、土壌の窒素が一時的に不足することがあります。 この現象を窒素の有機化または窒素飢餓といいます。